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心に残った風景(第29陣参加生徒の感想文4)2018.01.12 Friday
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心に残った風景
明治学院東村山高校2年 中野聖哉
私が今回このボランティアに参加したきっかけは、中学生の時に聞いたボランティア報告会です。その活動報告の中で、「実際に経験しなければわからない」という言葉にとても惹かれました。なので、このボランティアに参加して、実際に経験し感じたことを今後に生かしていくと共に、被災地の様子をこの目で実際に確かめに行くために、このボランティアの参加を決意しました。
私がまず初めに驚いたのは、津波の高さです。自分が想像していたよりももっと高いところまで津波が押し寄せてきていて、建物が横倒しにされていたり、地盤しか残っていない建物を見て、当時の被害がとても想像できないほどひどいものだということを実感させられました。震災から6年経った今、私は復興されていると思っていましたが、そんなことはなく、沿岸部は雑草が生い茂っていたり、まだ瓦礫の山が残っていたりしていて、とても復興されたとは言えない状況でした。このようなことは東北に行って見ないとわからないことで、テレビやニュースだけではこの状況を理解することは難しいです。実際に行って見てわかること、写真や映像だけじゃ伝わらないことがたくさんあります。私は写真や映像だけで満足するのではなく、自分から東北に行って見にいくことが大切だと、このボランティアを通して思いました。
今回のボランティアで心に残った場所が2つあります。1つは、石巻市立大川小学校の悲惨な姿でした。言葉では表しきれないほどボロボロになった校舎の中の壁や、壊れかけの黒板が、津波の威力を物語っていました。この学校がある場所は、海などは全く見えなく、津波が来るとは到底思えないような場所でした。しかしここに10mほどの津波が来たと考えると、恐怖でたまりませんでした。しかしこんな状況の中で東北の方々は色々な対策をとって津波に立ち向かおうとしています。私はその方々の勇気や思いにとても感動しました。
2つ目は、名取市の老人ホームです。そこでは生活感溢れた場所が一瞬にして無になった事が目にとってわかりました。割れてしまった皿、ひびが入った鏡、3月のまま貼ってあるカレンダーなど、震災が起きる前まではそこで生活していた事がよくわかる場所でした。しかしそれがこの姿になってしまったのを見て、とてもつらくなりました。
私が今感じることは、今回行っただけで満足せず、継続的に続けていくことが大切であることと、今後ともこのように私が感じたこと思ったことを伝えて、一人でも多く東北の被災地を実際にこの目でみて、思ったこと感じたことを心に刻んで欲しいと思いました。
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